
令和2年12月
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令和2年12月
株式会社の設立方式には、発起設立と募集設立があります。
通常ほとんどの設立ケースは発起設立ですが、募集設立のメリット・デメリットをお話したいと思います。
1.募集設立のメリット
①発起人以外の株式応募人は、印鑑証明書・設立書類への実印押印が不要
最初に株式を引受ける発起人は、印鑑証明書及び設立書類への実印押印が必要ですが、株式応募人(発起人以外に株式を引受ける人)は印鑑証明書及び設立書類への実印押印は不要となり、手間はかかりません。
②出資者が多い場合は募集設立
上記①と関連しておりますが、出資者が多い場合は募集設立のほうが簡単です。
応募人の印鑑証明書入手・書類への実印押印が不要となるからです。
極端な話、出資者が100人いる場合、全員が発起人だと全員の印鑑証明書と実印の押印が必要ですが、募集設立の場合、発起人を1人とし99人を株式応募人とすれば、発起人1名の印鑑証明書及び設立書類への実印押印ですみ簡単です。
③地方の出資者がいる場合簡単
これも上記①と関連しております。
出資者が地方にいる場合、発起人として出資だと1枚の設立用紙に発起人全員の実印を頂かないといけないので、プライバシーの保護問題があったり時間がかかったりするので発起設立は向いてなく、募集設立がよいです。
④定款変更時の公証人役場での再認証が不要 既に公証人役場で定款の認証が済んでいるケースで、定款の内容を変更する場合は発起設立の場合、再度公証人役場の認証を受けないといけませんが、募集設立の場合、創立総会で変更が可能で再度公証人役場の認証を受ける必要はありません。
2.募集設立のデメリット
①銀行発行の払込金保管証明書が必要
資本金の払い込みは、発起設立だと発起人の個人通帳に払い込むだけで簡単に済みますが、募集設立の場合は、銀行にお願いをし資本金の払い込みをしないといけません。
ここでの問題は、銀行は簡単に資本金の払い込みを引受けないということと、その手続き費用に数万円かかるということです。
少し面倒です。
②手間隙・時間・お金が少しかかる
なんと言っても、手間隙・時間・お金がかかります。
日程的にも場合によっては、1ヶ月くらいかかることもあります。
お金も上記①の銀行手数料分だけ余計に係り、作成する書類も多いので設立手続き費用も発起設立に比べ少し割増になります。